演じて楽しみたい!楽しませたい!  〜 第6学年国語科「柿山伏」〜

 「学校の先生が、空腹のあまり、給食室の給食を盗み食いしてしまう。」なんてことがあったら、大問題!新聞やテレビなどでニュースになることでしょう。


 しかし、空腹とは辛いものです。もし私だったら、我慢できずにこっそり食べてしまうかも…。もし、その姿を6年生の子どもに見付かったら…!急いで給食コンテナの影に隠れ、「ニャー」とか「チュー」とか鳴いてみせて誤魔化そうとするかも…。いつも偉そうに「人の物を盗ってはなりません。」とか「人間には、正直さや謝る勇気が必要です。」とか言っているのに…。
 
 国語科「柿山伏」を楽しみました。狂言という馴染みのない「お笑い」を楽しむには知らなければならない時代背景がありましたが、それを学ぶことで、自分たちの生活につなげることができました。そして「人間はかしこさもおろかさも、みな同じようにもっている。それを理解していれば、誰もみな、ゆったりと広い心をもって、いたわり合いながら、仲よく楽しく生きていける。」(光村図書 第6学年国語科教科書「創造」175ページ6行目より)ことへ思いを深めることができました。

 さらに、演じて楽しむことを通して、日本の伝統芸能への興味がわき、日本の文化の素晴らしさについて考えを深めることができました。

 

 柿山伏の発表の様子

 

 6年生の子どもたちは、物事を誤魔化したり、人の失敗を責めたりするようなことは決してありません。そんな子どもたちが一生懸命に演じる「誤魔化す姿」や「からかって責める姿」に、安心して笑える素敵な時間を過ごさせてもらいました。