6年生にとって、今年の夏は特別な夏でした。そう、小学校生活最後の夏休み。
小学校を卒業した方にとって、小学校の夏休みには特別な思いがあるのではないでしょうか。「あんなに自由だった夏休みが懐かしい…」と。
中学生には中学生の、大人には大人の夏休みの楽しさがあるとはいえ、こんなに自由で時間がたくさんある夏休みは、小学生の特権とも言うべき、貴重なものではないでしょうか。
今年は学習端末を持ち帰って活動することができる夏休みということで、自由研究や自主学習を、学習端末で行うことに挑戦しました。その様子の一部を紹介します。
時津の名産物でもあるブドウ。その皮を使って染めるといアイディアが素敵です。一言で紫色と言っても、その濃淡や赤や青の強さによって、様々な紫色があることが分かる作品となっています。
アイスの棒をどのように組み合わせるのかを工夫して、丈夫でかわいい箱を作っています。材料の工夫をしたものづくりには、作った人の環境に対する向き合い方も表れているように思います。
「黒字に黄色のナンバープレートを見ると幸せになる」という遊びをしたことがある人は多いかと思いますが、ナンバープレートの種類に関心をもち、実際に調べた人はそう多くはないかもしれません。鋭い視点です!
時津町では、小学生は読書感想文を発表し、中学生は知的書評合戦「ビブリオバトル」を行うという読書の取り組みがあります。本の感想をまとめ、その本のよさを伝えようとする自主学習には、小学生と中学生をつなぐ6年生ならではの視点があるように感じます。
愛犬の抜け出さえも愛おしく思えるのでしょう、とても素敵な自由研究です。抜けた毛を集め、丸めた大きさを観察していました。愛犬の健康状態も分かる取り組みです。愛情たっぷりの研究となっていました。
今年、対馬から転校してきたこの児童は、昨年の夏と今年の夏を、クワガタやカブトムシを視点にして比較しました。場所や取り方の工夫をしながら、取れた数で比較していました。同じ長崎県にある二つの地域ですが、自然の様子には明らかな違いが見られました。
絵を描くことが得意なこの児童は、絵を描くことを消しゴムはんこを作ることに発展させました。作品をご覧になるとわかりますが、細い線も太い線もしっかりと残しながら、白くする部分を丁寧に削り取っています。時間も手間も掛かる作品づくりであったと思います。夏休みという時間を有効につかった作品作りとなりました。
自分の「好き」なことから生まれたこれらの学習は、完成と同時に新しい疑問や視点を生み出したことでしょう。来年の夏休みはちょっと忙しい夏休みとなるかもしれませんが、今年の取組を生かして、さらに「好き」が広がる学習ができるのではないかと思います。